OpenDocument - 検索の視座から何を想定するべきか

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2005-11-04

OpenDocument - 検索の視座から何を想定するべきか

AjaxやWeb 2.0などが業界で騒がれているが、またOpenDocumentという用語も使われはじめている。

すべてにGoogleがからみ、Microsoftも同時に話題にのぼることが多い。

今回は、検索の視座から、OpenDocumentを捉えてみる。

OpenDocumentの現在

ITmedia エンタープライズ:OpenDocumentをOASIS標準に認定

標準化団体のOASISは5月23日、Open Document Format for Office Applications(OpenDocument) v1.0をOASIS標準として認定したと発表した。

OpenDocumentは特許料無料で利用できるXMLベースのファイル形式。テキスト、表計算、チャート、グラフィカル文書に必要な機能を網羅している。

ベンダーからはIBM、Sun MicrosystemsがOpenDocumentの支持を表明。

OpenDocumentという開かれたフォーマット

OpenDocumentは、特定のアプリケーションに依存しない開かれたフォーマットである。

OpenDocumentフォーマットのOpenOffice.org

OpenDocumentが脚光を浴びはじめたのは、このフォーマットに対応したOpenOffice.org 2.0(OOo 2.0)が公開されたことが大きい。
OOo 2.0は、オープンソースであり、さらにMS-Officeと互換性がある。

つまりOOoは、開かれたフォーマットに対応するオフィススイートであり、アプリケーションへの投資を最小限に押さえ、ファイルのやり取りでもお互いの環境に悩まずに済むことになる。

OpenDocumentと公共機関

最小限の投資や、標準フォーマットは、多くのドキュメントの作成者や閲覧者をかかえる組織で、取り上げられることになる。

Microsoftをバックにした、政治的な暗躍も繰り広げられているということらしい。

MicrosoftにとってのOpenDocument

開かれたフォーマットということは、特定の企業や、その企業のアプリケーションに左右されないということである。

具体的には、Microsoftから、MS-Officeから開放されるということを意味している。

また、ジャストシステムの一太郎2006も来年2月10日発売後、夏ごろにOpenDocumentの読み込み書き込みができる追加モジュールを提供するとのことだ。

もっとも、Microsoft自体は、反OpenDocumentを貫くらしい。
米MS,Office次期版でXPS/PDFをサポート,OpenDocumentは拒否:IT Pro

OpenDocumentの未来

さてここまでは、検索とは関係のないファイルフォーマットやドキュメント作成アプリケーション、そして独占企業への対抗の話である。

Microsoftは巨大企業であり、WindowsやMS-Officeのシェアは圧倒的なので、賞賛と怒号を浴び続けている。

そして、GoogleとSun Microsystemsの提携で、「Google Office」を期待した人たちは、大きく期待を裏切られたと落胆の極みに達している。

GoogleにとってのOpenDocument

まず、Googleの技術は検索であり、Googleのビジネスモデルは検索で表示される広告のみである。

OSやオフィススイートやブラウザの提供は、Microsoftのビジネスモデルではあっても、Googleのそれにはなりえないのである。

検索とは、検索するユーザーが、検索するツールを使い、検索対象を探すことである。

Googleは、検索対象を作成する道具(BloggerやPicasaなど)は提供しても、この道具自体をビジネスにはしていない。これからもないと思う。

つまり検索対象として、OpenDocumentは解析しやすいファイル形式であり、オープンソースと標準フォーマットということで、Googleのアルゴリズム適用、Relevancy(関連性)追求において理想的となってくる。

OpenDocumentを検索する
デスクトップ検索から

ユーザーが探したい情報やデータはネットワークとデスクトップにあり、検索はWebでもデスクトップでもシームレスになるべきである。

ところで、今のところデスクトップ検索の主たる検索対象は、メールとOfficeドキュメントが多い。

このOfficeドキュメントに限っては、デスクトップ検索の精度は、編集人の環境ではMSNの方に分があるように感じている。
Officeドキュメントのファイルフォーマットは、もちろんMicrosoftの恣意によって決定できる。MSNデスクトップ検索に一日の長があっても止むを得ない。

よって、パソコンの中のドキュメントも、OpenDocumentが増加するにしたがって、Microsoftのアドバンテージが失われ、Googleもより優位になってくる。

検索ボックスの位置

ブラウザを立ち上げることなく、タスクバーはもとより、エクスプローラや事実上の標準オフィススイートであるMS-Officeのツールバーに、検索ボックスがあれば便利である。

他社もできないことはないだろうが、ベンダーのMicrosoftが圧倒的に有利なことは間違いない。

これは、OpenOffice.orgの普及によって、Microsoftの独り勝ちを抑制できる。また、Microsoftが、OpenOffice.orgのワープロや表計算ソフトに検索ボックスを貼り付けることはどうだろう?

XMLの検索

HTML自体が消滅することはないだろうが、ブログを中心にXHTMLやフィードなど、ネットワークでもXMLが広がりつつある。

次期MS-Officeも、OpenDocumentへの対応は拒絶したが、XPS(XML Paper Specification)やPDFに対応するという。

このXMLをベースとしたドキュメントの、検索アルゴリズム、Relevancy(関連性)追求はどうなるのか。
ファイル名だけでなく、ドキュメントの記述、見栄えとは区別された構造などの評価、そういったことが問題となる。

しかも、ネットワークやデスクトップを問わず、XMLベースのドキュメントは増大して行く。

検索アルゴリズムを適用しやすいドキュメントの普及が、より関連性のあるSERPs(検索結果)を出すことにつながり、検索シェアも伸びるだろう。

OpenDocumentの普及は、実に将来的な変動を想定せざるを得ないのである。

Microsoftにとって、忌まわしい時代が…

資本力、人材力、マーケティング力を投入して、Microsoftは、競合の機能をOSに統合するWindowsマンティコア主義で20世紀は勝ち続けてきた。

ところが、次期Vistaが遅れに遅れ、さらに思いもよらないAjaxやWeb 2.0などの新コンセプトの跋扈によって、WindowsなどのOSの地位が下落しはじめた。
千載一遇のチャンスを、自ら棒に振ってしまったのだ。

これで、MSNデスクトップ検索のアドバンテージが大きく損なわれ、他方でOpenDocument検索という余計な仕様を付加する必要も強いられる。

WindowsやMS-Officeでは売上ダウンと収益減が予想され、ポータルではYahoo!の下風に立ち続け、デスクトップでもWebでも検索ではGoogleの後塵を拝すばかりである。

Microsoft、危うし!

2005-11-04 04:37 PM | コメント (0) | トラックバック (1) [ 管理人編集 ]

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